当時最先端のアーバンデザインを駆使して計画された街並みは、住民の努力もあって緑も増え、今なお整然と美しく保たれています。
新しくも古く、
でも住み続けたい
わたしたちのまち“並木”
並木の人口ピラミッドと高齢化率の推移(人口問題研究所 人口推計システムを用いた独自の人口推計)
一方、少子化により小中学校の行事や学習活動の支援、若い世代の流出なども増加しており、まちの活気は低下しています。また、商店街の空き店舗の増加や隣接する工業団地の低 迷など、並木の内外では経済的社会的な問題も発生しています。
このように、今日、郊外住宅地団地で暮らしつづけるには、多くの不便と不安を強いられるようになってきています。しかし、私達の行った調査では、住民の多く、特に高齢者ほどこのまちに住み続けたいと希望していました。
この美しいまちの歴史を尊重して住み続けるためには、並木をバリアフリー化し住みやすい街とするための再整備、また、生涯学習や学校での授業支援、子育て支援など世代間の交流も目指した活動、さらには並木周辺地区を含む都市計画的な問題への提言など、多面的な視点での活動が望まれますが、これは地域が主体となって考えていかなければならない課題です。そのためには、総合的な方策を講じることのできる組織を設立することが必要であると痛感しています。
私達は今日まで、「富岡並木調査隊(とんなんたい)」として並木の良さを発見する活動をしてきましたが、今日抱えている多くの問題を危惧し、どの世代も楽しく不自由なく暮らせるような具体的な対策を立て実行していくことが必須と思いました。そして、私達の活動を多くの人に知ってもらい、参加あるいは 利用してもらうために、単なるボランティア団体ではなく、特定非営利活動法人として活動していくことが望ましいと考えています。